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精神分析とは?

 

精神分析(psychoanalysis)は、19世紀末から20世紀のはじめにジークムント・フロイト(Sigmund Freud)によって始められました。それは1)フロイトの夢判断や自由連想法を代表とするさまざまな心的現象の無意識的意味の精神分析的解明方法、2)この解明方法を基本とした精神分析療法、3)そして1)、2)に基づく精神分析理論の3つを意味します(「現代の精神分析」小此木啓吾より)。

精神分析の基本には、人間のこころが「意識」と「無意識」から成り立っているという発想があります。そして精神分析療法では、患者さんが無意識も含めて自分のこころを十分に理解し、それにとらわれずに生きられるようになることを目標とます。 本格的な精神分析療法では、患者さん(=被分析者)が寝椅子に横たわり、治療者(=分析家)は患者さんから見えないところに座り、患者さんの自由な連想にじっくりと耳を傾けます。そして1回50分のセッションを週4回から5回、定期的に実施します。

このような時間を積み重ねるうちに、分析を受ける方のこころの世界、無意識の世界がその方のお話の内容や分析家との関係性の中に現れてきます。訓練された分析家はそうした世界に触れ、それを体験し、理解していきます。そうした分析家の力を借りながら、分析を受ける方も、自分の無意識の世界を十分にこころから体験し、やがて人生について本質的な、気持ちのこもった気づきを手にするのです(日本精神分析協会HPより)

とはいえ、こうした精神分析療法を誰もが体験できるわけではありません。そこで一般には精神分析の理解に基づきながら、それを応用した精神分析的心理療法(psychoanalytic psychotherapy)が広く行なわれています。精神分析的心理療法では、寝椅子を用いず通常の対面形式で、45分〜50分、週1回実施するのが一般的です。精神分析療法と同様に患者さんが自由に連想することも同様ですが、より治療者と患者さんの相互交流を活かした心理療法と言えます。

SFC学生相談のカウンセラーは精神分析的心理療法のトレーニングを受けております。学生相談は治療機関ではありませんが、学生のニーズや目的によっては、精神分析的心理療法も実施しています。関心がある方は是非一度ご相談ください。